実は既婚者だった話– category –
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実は既婚者だった話
朝食-4
朝。ペパーは見慣れない天井にぎょっとして、横を向いて床が近いことにもう一度驚いた。それから、そういえばアオキの実家に来ているんだった、と思い出す。慣れないと眠るのが大変だろうけれど、と並べて敷かれた布団に二人で入って、眠くなるまで今日―... -
実は既婚者だった話
夕飯-3
コーヒーブレイクをして、アオキとペパーは、昔アオキの部屋が現在オウミの息子の部屋になっているため、仏間に荷物を運び入れる。リュックサックとキャリーケースに詰め込んだ荷物を整理しながら、ペパーは緊張した、とアオキに笑いかける。その表情は... -
実は既婚者だった話
実家にて-2
ヤマブキシティの舗装された道をアオキとペパーは歩いていく。ビジネス街とも言えるヤマブキシティの街並みは、大きなビルが建ち並んでいて、ハッコウシティのように人で賑わっている。 聞き覚えのあるグローバルな会社の本社を横切ったり、ジョウト地... -
実は既婚者だった話
空港にて-1
付箋がたくさんついたガイドブック片手に、ペパーは空港のターンテーブルで預けた荷物を待つ。聞き慣れない言語を聞きながらも、パルデア語のアナウンスを頼りにターンテーブルまで来たのだ。 手洗いに向かったアオキの分の大きなキャリーケースと、自... -
実は既婚者だった話
もしも、たまごとハムの間に挟まったら
title by OTOGIUNION (http://otogi.moo.jp/) 営業先から戻ろうとしたときだった。テーブルシティにあるとある営業先から帰社する途中で、特徴的な跳ねた灰海色をした髪と、オールバックにされた黒髪を見つけたのだ。 ジムリーダーもしているらしい(タ... -
実は既婚者だった話
恋が×ぬ音がした
アオキさんが外回りから戻ってくる。空気に溶けるような小さな声に、かろうじて反応できた何人かが、もっと大きい声を出せよ、とツッコミながら迎えている。それにたいして、はあ、らしい返事をしながらアオキさんは自分のデスクに向かう。 支給されて... -
実は既婚者だった話
明日を暮らすために必要なもの
手帳を開いてペンを握ったアオキは、ペパーに家を建てるなら何が必要か尋ねる。突然尋ねられたペパーは、え、と大きな目をさらに大きくして、きょとんとしている。 夕飯を食べ終わり、皿を二人で並んで洗い、食器棚に片付け、団欒の時間を過ごすタイミ... -
実は既婚者だった話
かわいい僕とかわいくないパイセンと先輩の家の探検の話
流石に初回お泊まり会は難易度が高すぎる、と伝えたハルトは、土曜日の昼から遊びに行くと約束を取り付けたのは少し前の話だ。 友人の家とはいえ、旦那のいる身の人間だ。手ぶらは不味かろうと考えたハルトは、無難なおやつによさそうなケーキを持ち寄... -
実は既婚者だった話
愛を示すもの
(ん?) ハルトは暑い、とネクタイを緩めたペパーの胸元にちかりと光るものがあったような、と疑問を浮かべる。太陽の日差しを受けて、きらきらと何かが光ったような――そんな気がした。 今日は気温が上昇するでしょう、と天気予報のお姉さんが朝方伝え... -
実は既婚者だった話
愛とはきっとスパイス色をしているのだ。
「そういや、アオキさんって時々お弁当持ってきてはりますけど、あれって自分で作ってはるんです?」 ポケモンリーグパルデア支部内にある職員用の食堂で昼食に、とハンバーガーセットをテイクアウトしてきたチリは、四天王専用の部屋で同じように昼食を...
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